
谷川俊太郎 「みみをすます」より一部引用
みみをすます
きのうのあまだれに
みみをすます
***
みみをすます
じゅうねんまえの
むすめの
すすりなきに
みみをすます
みみをすます
ひやくねんまえのひゃくしょうの
しゃっくりに
みみをすます
みみをすます
せんねんまえの
いざりの
いのりに
みみをすます
みみをすます
いちまんねんまえの
あかんぼの
あくびに
みみをすます
みみをすます
じゅうまんねんまえの
こじかのなきごえに
ひゃくまんねんまえの
しだのそよぎに
せんまんねんまえの
なだれに
いちおくねんまえの
ほしのささやきに
いっちょうねんまえの
うちゅうのとどろきに
みみをすます
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韻を踏んだ素晴らしい詩でした。
「いざり」?っと思い、勘違いかと思いましたが、いざりはいざり。
谷川さんはこのさりげないあまだれの詩に、とおい過去や深い思いを託していたのだろうと感じました。
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この詩は本当はもっとすごーく長くて、
全部読むともっと ぐわあっと言葉のエネルギーを感じたり
生命の不思議や大きい時間の見方や谷川さんの感性にブルッと武者震いするようなとってもいい詩なのですが、記事に書くには長すぎるので少しだけ引用しました。
とてもいい詩なので、機会がありましたらぜひ読んでみてください。
いざり、は 知らなかったので調べました。
太古の昔から沢山のいろいろな人が生きてっていうのを繰り返してきていて…と読みながら自分もとおい過去に行ったり…。
谷川さんの詩はすごいですね。
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