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昨日、小川洋子さんの「ことり」を読了。
感動して、電車の中だったのに、泣きそうになる。家だったら大泣きだ。
みんなに「小鳥の伯父さん」と呼ばれる老人。きれいな人生だった。と思う。

小鳥の伯父さんは亡くなるけれど、多分、伯父さんには心残りは無い。
お兄さんが亡くなるまでずっと見守り、仕事も定年まできちんとやりとげ、小鳥たちの世話も心血を注いでこまごまとやり、人生の最後のきらめきみたいにふいにやってきた怪我をしたメジロの傷もすっかり治り、一緒に求愛の歌の練習をしてついにメジロは上手に鳴けるようになり、そして最後は偶然なのか神様の仕業なのか、伯父さんがもうそろそろ野鳥を元の世界に戻そう・・・と思っていた通り、ちゃんとメジロは自然に帰って行った。メジロは飛んでいく時くるりと伯父さんの上を、まるでお礼を言うみたいに廻旋して行った。
無垢な人。誠実な人生。
もしかしたらメジロは一人で暮らす年とった伯父さんのことを心配して、亡くなったお兄さんがメジロに姿を変えて伯父さんの所に来たのかもしれない。メジロが来たことで伯父さんの毎日は忙しく、楽しいものになった。小鳥と心を通わせて楽しそうな姿を、読んでいる私もメジロもお兄さんもみんな嬉しく思って見ていたのかもしれない。
お話の大半は何も事件のようなものもありませんが
伯父さんのきれいな人生に感動しました。

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