DSC_2174⑥

三菱一号館美術館で開催中の、
「ジュリア・マーガレット キャメロン展」に行ってきました。

展示を知った時から観に行きたいと思っていて楽しみにしていたのですが、
やっぱり期待を裏切らない私の好きな写真でした。

ジュリア・マーガレット キャメロンは1815年生まれ。
1863年、48歳の時に娘夫婦からカメラを贈られ、初めてそれを手にします。
そこから始めた写真ではありますが、彼女はとても意欲的。
次から次へと湧くアイデアを実験的にやってみて作品にしていきます。
私に欠けているものはこの意欲だと、最近思うのです。
何かアイデアがひらめく、創造的なことをなして、作品にする。それです。
私が単純であまり難しいことは思いつかないからだと思うのですが、
それについてはちょっと考えてしまうことがあり、その点キャメロンはすごい、と、昔の人でありながら自分の何歩も先を行く人を羨望のまなざしで見上げ、刺激を受けました。
敬虔なクリスチャン故、キリストの9つの美徳を写真で表現してみたり、アーサー王の話を写真にしてみたり。それはラファエル前派の絵画のようにすてきだった。(・・・と思ったらロセッティ、バーン=ジョーンズなどラファエル前派の画家たちとも親交があったらしい!ロセッティのポートレイトも良かったですよ。)
image
(撮影して良い写真が複数あり、これも、その一枚です。携帯で撮影。)

_1_image_size_630_x

著名人のポートレイトも多くあるのですが、親交の深かったらしい、詩人テニスンのポートレイトなど良かったです。背景は黒く、その中に人物が浮かび上がるような形なのですが着ているものもきれいなトーンで、暗い背景につぶれておらず、きれいな写真でした。
キャメロンはポートレイトを撮るときその人の肉体的な描写をすることはもちろん、内に秘められた偉大なものを忠実に記録することに全精力を傾けたのだそう。そういった内面をも感じられる写真です。

また、溶剤がうまく溶けなかったりちょっとした傷がついたりしてしまったものやブレなども敢えて表現を際立たせる良い要素としてしまっているところも良いです。
現代の写真家サラ・ムーンの写真も、何かそういうものを写しているとか(サラ・ムーンはわざとそういうものにしているとか)いう話を聞いたことを思い出しましたし、ブレで生き生きするあたり、森山大道だってそうですよね。
150年ほど前の人なのに、新しい。
とても面白く刺激を受けた写真展でした。

それと、もうひとつ とっても嬉しかったのは、同時代の写真家としてドジソン先生(ルイス・キャロル)の撮った少女の写真が一枚あったこと。初めて実物を観ました。感激です。
スティーグリッツも、ジョージア・オキーフのポートレイトなど数点。やっぱりそれも良かったです。美しい。

勉強のために写真を観る機会も時にはもあるかもしれませんが、
シンプルに、観たいから好きだからと観る写真展は良いです。

Advertisements